第64話 作業スピードが上がらない新人
新人さんが配属されてきてから2週間が経った後、全体の作業は覚えてはいるものの作業スピードが中々上がらない様子です。それもそのはず、二十代の私ですら疲労困憊してしまう程の忙しい工程なのですから四十代の新人さんからしたらたまったものじゃないのでしょう・・・。しかもその時の生産台数が確か900台も製造しなければならないという事になっており、一台当たりの作業制限時間が今までより短くなっていたのです・・・。
一応ラインのスピードが上がるという事から新人さんが来る前に作業量は減らしてくれたものの、大してきつさはほとんど変わりませんでした・・・。
また、新人さんにはシビックの作業をやらせるわけにはいかないので普通の車体の作業で一人でやれる様指導しております。が、その普通の車体の作業ですら新人さんは遅れてしまうで、まだ独り立ちは無理だなと思いました・・・。
なんて思っていたら糞トレーナーが近寄ってきて私に話しかけてきました。
工程トレーナー「おうおうKW!まだ新人さんを独り立ちさせられねえのか!おぉん!?」
KW「すみません、これでも指導しておりますが・・・」
工程トレーナー「ああん!?それで指導してるつもりだあ!?この有り様で指導してるって言えんのかよ!!」
KW「ひ、ひぃ!💦」
工程トレーナー「ひぃじゃねえ!そもそも新人さんに優しすぎるんじゃねえのか!?そんなんじゃ独り立ち出来るわけねえだろ!そんなこともわかんねえのかよ?頭悪いなてめえはよ‼️💢」
KW「う、うぅ~💧」
工程トレーナー「新人さんもいずれは一人で作業する事になるんですからいつまでたっても作業が遅いままだと困りますよ。ですから早くやるようスピードアップして下さいよ?お願いしますから。」
新人さん「は、は~い!💦」
「全くこれだから根暗は嫌なんだよ」とか言ってその場を去るクズトレーナー、そしてVR、中堅社員からも
VR「KW君そんなんじゃ新人さんはいつまでたっても独り立ち出来ません、どうすれば良いかというと新人さんに厳しく教える事。」
VR「あまりに作業遅れが目立つ様だったら二人ともどつくからね!?(笑)」
中堅社員「おうおう新人さんてめえよお!もう作業の方は慣れたんだろうな!?いくら年寄りだからって手加減はしねえぞお!?」
中堅社員「おうおうKW!もし新人さんがいつまでたっても一人で出来る様にならなかったら強制的に契約更新してもらうかんな!有給は使わせねえけどな!(笑)」
なんて事言われましてね・・・酷いもんですよ、はぁ・・・。
また、チームリーダーも直接は話しかけては来てないものの、何やら保全らしき人と話してる様子。
チームリーダー「なあなあ保全さん、見てくれよあいつら。全員期間工なんだけどさ~全然信用出来ないんだよね期間工の連中って。」
保全「まあ~色んな人がいますからね~。😅」
チームリーダー「特にあのでくの坊(KW)、あの図体しててすぐへたばるしよ~ヤマ(ボルトかじり)だってあげまくるし、もう頭おかしい。(笑)」
だいたいこんな感じの話し声の内容だったと思います。陰口叩いてましたよあの怖そうなチームリーダーが。やってる事は小学校高学年ぐらいの女子児童と多分変わらないですね。あら可愛い。😒
かといって直接嫌味言われるのも嫌ですけどね。
まあ最悪そのまま無事満了迎えればなとその時は思いましたが、次の日思いもよらぬ事が起こりましてね・・・私や新人さんの事ではありません。(笑)
詳しい事は次回第65話でお話致します。(笑)